最近ニコニコ動画がおもしろい

Youtubeがウェブ動画に新風をもたらした去年から、日本でもアメーバビジョンmixi動画など大手を中心にユーザー投稿型の動画サービスが着々と根付き始めている。
そんな中最近嵌っているのが「ニコニコ動画」だ。ニコニコ動画は昨年12月にあの2ちゃんねる管理人ひろゆき氏がプロデュースした動画サイトである。仕組みは他のアメーバなどの動画投稿サイトから映像をリンクさせて、ニコニコ動画のサイト上で加工再生するものだ。以前は動画投稿数が世界一多いYoutubeの動画がメインだったが、今年2月に入ってあちら側からアクセスを拒否されたようで、その後「SMILEVIDEO」という独自の動画投稿サイトを作るなどして現在30万IDまで常時接続が可能となっている。そのため現在ニコニコ動画のIDを持っていない人はアクセスしてもすぐに中身を見ることができず、言うなれば順番待ちをする必要がある。(しかし段階的に制限を解除しているようなのであまり待たされることはないだろう。)
ただ、見方を変えればこのサイト、順番待ちをしなければならないほど人気があるということだ。私もこれまで色々なウェブサイトを見てきたが、順番を待たなければ見れないPCサイトというのはこれまでの記憶にない。

ニコニコ動画のおもしろさとは何か?

ではなぜニコニコ動画はここまで人気となっているのか?
まず言えるのがこのサイトの特徴となっている動画にコメントが書き込める機能だ。動画にコメントを書くという発想自体がなんともユニークなのだが、ようするにチャットのように入力した文字がそのとき見ている動画にテロップのように流れるのだ。これは言葉で説明するより実際やってもらうのが一番わかりやすい。
これによってどんなコミュニケーションが生まれるか?例えば友達や家族で一緒にテレビを見ていてるシーンを想像してほしい。バラエティ番組やスポーツ番組などを見ていると自然と突っ込みや会話が発生していると思う。これは同じ映像を見ている者同士のみが通じるコミュニケーションである。ニコニコ動画ではこれをチャットに近い雰囲気で、同じ映像を見ているネットの向こう側にいる人間とコミュニケーションを行えるのだ。
面白い動画には人が集まり、次々とコメントが残されていく。そして映像のシーン単位で人々が何を思ったのかが知ることができる。これが擬似共有体験となるので面白い。
また、元の動画を文字によって装飾したり、テロップをつけることによってまったく違った面白さをユーザーが生み出すことがある。普通に見ていたらなんの特色もないような動画が、ニコニコ動画によって爆笑ものの作品に仕上がることがある。
そして最後にこのような特徴以外にも、タグによる分類、ランキング表示、新着動画の表示、検索機能、お気に入り機能などCGMに使われる基本の機能はきっちり抑えていることも付け加えておこう。

今後の展開に期待

と、ここまで長々と文章で説明しといて言うのも何ではあるが、この面白さは実際に見て、使ってみないと伝わらないと思う。
今後としてはテレビのリアルタイム放送をニコニコ動画で扱えるようになれば革新的である。従来のテレビ視聴行動のあり方すら変えてしまうことになるかもしれないが、現実問題としてかなり実現は難しいだろう。(インターネット個人放送が普及すればあるいは可能かもしれない。)
当面はこれまでどおり、ユーザーが投稿した動画に対するコメントという形になるだろう。そしてやはり最大のネックとなるのはやはり著作権問題か・・・。
また、ニコニコ動画2ちゃんねる的文化が根強いサイトである。動画に直接コメントできるだけにこれまで2ちゃんねるで散々繰り返されてきた誹謗・中傷・名誉毀損などの問題もサイトが拡大するにつれて現われてくるかもしれない。
では最後に、最近のニコニコ動画で人気の動画をひとつ置いておく。
↓「ニコニコ動画で編集された外山恒一政見放送