死後にPCやネットに残した個人情報はどうなる?

グレーゾーンがいっぱいのネット社会

「知らされなかったパスワード--ユーザーの死が封印するアカウントと遺族のアクセス」
http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20268827,00.htm
こういう記事をみるとつくづくネットの世界はグレーゾーンが多いなぁと感じてしまう。
リアルとネットの境界線が限りなくゼロに近づきつつある昨今、技術革新のスピードの速さに様々なルールがまったく追い付いてない。個人情報が絡む揉め事が起こった場合、既存の法律と照らし合わせながら裁判所や事業所がその都度判断して何とかしていて、明確な基準はないままもっぱら判例に頼ってるのが現状ではないか?
技術革新が起こると初期は必ずこういった問題が起こるのはある程度仕方ないのだろうが、今の政治家や官僚の中にどれほどネット事情に詳しく今の状況に危機感を持って法整備を進めている人間がいるのだろうか?日本版個人情報保護法のような1歩も2歩もずれたところで法整備を急いでいる現状を鑑みても、正直心もとない。

とりあえずPCは破壊、ネットの情報は・・・どうしよう

ところでこれを見ている方々の中に、PCやネットに保存してある大量の個人情報を自分の死後どうするかすでに遺書などに明確に示している準備万端な人はどれくらいいるのだろうか?
自分はというと年齢的に遺書を書くことにまだ抵抗感がありちゃんとしたものは書いてはいないが、一番の親しい友人には「とりあえず自分が突然死んだらPCはハンマーで叩き壊してくれ」とは言ってある(笑)。そんな冗談はさておき、ネット上のUPした情報の扱いをどうするかは考えることはあっても具体的に何か行動した経験はないのが正直なところだ。
メールアドレスのID-PASSは、個人的には特に教える必要もないかなぁと思っている。必要最低限の連絡して欲しい人(友人ネットワークのハブになり得る人)のアドレスを記しておいて、家族に送ってもらえれば、あとは勝手に伝達してくれるだろう。
しかし今はもっと簡単な方法もある。リアルの友人関係を軸にSNSをやっている人は、亡くなった旨や遺言、葬儀の日程などの情報を遺族に日記を書いてもらえばいい。SNSは実社会での友人関係図がフレッシュな状態で置換されていることが多いので、必要な「友人への連絡」はこれですべて事足りてしまうのではないだろうか?わざわざ新聞のお悔やみ欄で知らせたくない人に知らせる必要もない。ただし自分を含めSNSの使い勝手から友人登録を社会的ネットワークの一部に限定している人は注意が必要だ。例えば私の場合現状だとSNSで日記を書いたとしても、大学関係の人にはすべて伝わるにしても地元の友人にはまったく伝わらない危険性がある。
また、人への伝達の他にもネット証券口座や銀行関連のID-PASSは、別途家族がわかるようにしっかりと記しておく必要がだろう。

多分これからはもっとこのニュースのような事例が増えてくると思われる。後々自分の家族が裁判所と揉めないためにも、その辺の準備は今のうちから考えておく必要がありそうだ。